【Excel】ピボットテーブルのデータ更新を自動化する方法

EXCEL

はじめに

今回は、ピボットテーブルのデータ更新方法をご紹介します。

データの追加や変更があった時、ピボットテーブルの更新作業をより楽にする方法があります。

実は、ピボットテーブルの設定を少し工夫するだけで、データの追加や変更にスムーズに対応できるようになります。今回は、その具体的な方法を解説していきます。

具体例な作成例

まずは、具体例として、ある会社の四半期ごとの売上データが以下のようにあったとします。

このデータを元にして、部門ごとの売上をピボットテーブルで分析してみましょう。

データソース(テーブル範囲):絶対参照

ピボットテーブルを作成する際、多くの方は「挿入」タブから「ピボットテーブル」を選択し、データ範囲を自動で取得させると思います。

自動取得された範囲は、その時点でのデータ範囲を絶対参照で固定しています。

絶対参照で範囲を指し示すと、例えば「=$A$1:$D$9」のようになります。この場合、9行目までのデータしか参照されません。その時点までのデータで更新がなければ問題ありません。

↓(四半期Q1+四半期Q2)の部門ごとの売上

↓フィルターで、Q1を選択すると(四半期Q1)の部門ごとの売上になり、Q2を選ぶと(四半期Q2)の部門ごとの売上になります。

しかし、新しいデータを10行目以降に追加した場合、ピボットテーブルはそれを認識せず、更新操作を行っても反映されないです。その場合、手動で範囲を修正するかピボットテーブルを再作成する必要があります。

・手動でデータソース(テーブル範囲)を修正するか

・ピボットテーブルを再作成する

データソース(テーブル範囲):列単位

では、修正せずに更新だけで自動反映できるためには、データソースの範囲を列単位で指定すればよいです。

具体的には、「=$A:$D」のように指定します。これにより、A列からD列までの全てのデータが参照されるようになります。

ピボットテーブルに(空白)行が表示されますが、10行目以降に新しいデータが追加されても、「更新」をクリックすることで、ピボットテーブルは自動でデータが最新化されます。

この手順の利点は次の通りです:

  1. データの追加に自動対応:新しい行が追加されても、自動的に参照範囲に含まれます。
  2. 更新が簡単:「更新」ボタンを押すだけで、新しいデータが自動的に取り込まれます。
  3. エラーの減少:手動での範囲修正が不要になり、人為的な誤りを防止できます。
  4. 時間の節約:データ更新作業が大幅に効率化されます。

ただし、注意点もあります。列を一括して参照するため、使用していない行も含まれてしまいます。そのため、ピボットテーブルに「(空白)」という項目が表示されることがあります。しかし、これは見かけだけの問題であり、実際の分析には影響しません。

まとめ

ピボットテーブルのデータソース設定を工夫するだけで、データ更新作業が効率化されます。

ピボットテーブルは非常に便利な分析ツールです。今回ご紹介した手法を駆使して、より効率良くデータ分析を行ってみましょう。皆さんの業務改善に役立てば幸いです。